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【保存版】自動車共済と自動車保険の比較とメリットデメリットまとめ

自動車保険は広義では「自賠責保険」と「任意保険」ですが、任意保険には「自動車保険」と「自動車共済」の2つがあります。

JA共済や全労済などの共済の任意保険のことをまとめて「自動車共済」と呼んでいます。

自賠責保険も共済が取り扱うものは「自賠責共済」と呼ばれており共済は、強制保険も自賠責保険も独自のものがあります。

ここでは共済の「自動車共済」と各保険会社が提供する「自動車保険」の比較と特徴、メリット・デメリットを紹介します。

「自動車共済」は営利団体や営利目的ではないのが特徴

各保険会社の自動車保険(任意保険)は営利目的で経営されています。

しかし、共済の「自動車共済」は営利目的ではなく「お互いが助け合って運用する」という趣旨のもとで設立されたものです。

そのため、保険料(掛け金)は各保険会社が適用する自動車保険よりも安いですし、加入者は限定されていて、特定の団体や特定の地域しか加入することができません。

逆に、各保険会社(任意保険)は営利事業であり保険金を元に資産を増やすことを目的にしているため保険料は共済の「自動車共済」に比べて高くなります。

ただし、補償内容やロードサービスの内容にはほとんど差はありません

各保険会社の「自動車保険」と共済の「自動車共済」の加入率

2018年1月現在の任意保険の加入者数のデータによるものです。任意保険に未加入で自動車を運転している人も12%いるのに驚きですが、自動車共済の加入率が低いのも注目すべき点です。

自動車保険と自動車共済の加入率まとめ
  • 各自動車保険会社の自動車保険の加入率: 74%
  • 自動車共済の加入率: 14%
  • 任意保険に未加入の割合: 12%

【必見】任意保険未加入者の割合と事故を起こした時の補償の詳細

「自動車共済」の加入率が低い大きな理由は加入者が限定されていることです。誰でも加入出来るわけではなく、共済の組合員しか加入できないようになっているからです。

もう1つの大きな理由は保険料(掛け金)が自動車保険とあまり変わらないからです。保険料の安い自動車保険会社の任意保険を選べば、自動車共済の保険料よりも安くなります。

任意保険の「自動車共済」のメリット・デメリット

自動車共済のメリットまとめ

「自動車共済」のメリットまとめ
  • 保険料(掛け金)が自動車保険よりも安い
  • 等級が20等級を超える22等級まである共済もある(ただし割引率は変わらない)
  • 自動車保険にない割引制度がある
  • 各保険会社の自動車保険に等級を引き継いだまま乗り換えができる

自動車共済のデメリットまとめ

「自動車共済」のデメリットまとめ
  • 保険会社の「自動車保険」に比べて割引制度が限定される
  • プランや補償内容の選択肢が少なく自由度がない
  • 事故の時の対応力が低い(事故対応のプロが少ないため)
  • 共済の任意保険が経営破綻しても救済の仕組みや保険加入者の保護制度がない
  • 共済の「自動車共済」に加入できる人が限定されている(組合員のみ)
  • 各保険会社の自動車保険に乗り換える時に等級が引き継げない共済がある

保険会社の「自動車保険」と共済の「自動車共済」の乗り換えが可能

共済の「自動車共済」と各保険会社が提供する「自動車保険」は別物ではありますが、相互に等級を引き継いで乗り換えることが可能です。

ただし、保険会社によっては共済の「自動車共済」から、「自動車保険」に乗り換える時に等級の引き継ぎに対応していないで等級がリセットされて6等級スタートになる場合もあるので事前に確認することが重要になります。

「自動車保険」から「自動車共済」への乗り換えでは「JA共済」と「全労済」からの引き継ぎはほとんどの保険会社から等級を引き継ぐことが可能です。

もし、等級が引き継げないと今まで積み上げてきた高い等級による保険料の割引が適用されなくなるのでとてももったいないです。

「自動車共済」と「自動車保険」間の乗り換え
  • 「自動車共済」から「自動車保険」への乗り換え: 等級を引き継いだまま乗り換え可能
  • 「自動車保険」から「自動車共済」への乗り換え: 等級を引き継いだまま乗り換え可能

また、各保険会社が提供する「自動車保険」は保険会社を乗り換えた場合は確実に等級を引き継ぐことが可能です。

共済の「自動車保険」に加入する条件は「組合員」

共済の「自動車共済」は誰でも加入できるわけではなく条件があります。

共済の「自動車共済」に加入できる条件は「共済の組合員であること」です。

共済の組合員になれば「自動車共済」に加入することができますがだれでも組合員になれるわけではありません

逆に各保険会社の自動車保険は誰でも加入することができます。

共済はいろいろありますが代表的なのは「JA共済」「全労済」「県民共済」の3つです。

各共済の組合員になれる条件と会員費

共済名組合員資格会員費
JA共済誰でも入会できる正組合員:30,000円 准組合員:10,000円
全労済誰でも入会できる1,000円
県民共済誰でも入会できる200円
COOP共済誰でも入会できる1,000円
教職員共済学校または幼稚園に勤務100円

共済の「自動車共済」の等級の仕組み

共済の自動車共済も各保険会社の「自動車保険」と同じで等級制度が採用されています。

事故をして保険金を請求しなければ1年で1等級ずつアップしていくため保険料が安くなっていきます。

ここでは共済の「全労済」と自動車保険(共通の割引率)でそれぞれ割引率を比較してみました。

等級自動車共済の割引率自動車保険の割引率
22等級64%(事故有等級は43%)(20等級が上限のため等級設定なし)
21等級64%(事故有等級は43%)(20等級が上限のため等級設定なし)
20等級64%(事故有等級は43%)63%(事故有等級は44%)
19等級62%(事故有等級は41%)55%(事故有等級は42%)
18等級62%(事故有等級は40%)54%(事故有等級は40%)
17等級60%(事故有等級は38%)53%(事故有等級は38%)

全労済は、等級が22等級までの等級制度になっているため、割引率の設定も22等級まであります。しかし、実際に割引率が増えていくのは20等級までで22等級まで設定はあるが実際に機能しているのは20等級までといえます。

メリットは1つあって、22等級の人が1等級ダウン事故や3等級ダウン事故を起こしても21等級または19等級になるので等級ダウンをしても高い割引率をキープできることです

「自動車共済」の高い等級制度の1つのメリット
  • 自動車共済の等級制度のメリット: 事故をしても高い割引率をキープできる。

※ただし22等級や21等級の高い等級での事故の場合に限る

これは等級が下がっても保険料があまりアップしないということです。

ただし最大の22等級や21等級の場合のみのメリットなので、自動車共済の等級制度がメリットとなる人が限定されます。

「自動車保険」と「自動車共済」の保険料の比較と違い

実際に同一条件で、共済の「自動車共済」と保険会社の「自動車保険」で保険料を見積もってきた結果は下記になります。

自動車共済・自動車保険車両保険無の場合車両保険有の場合
JA共済(20等級)18,250円35,450円
全労済(20等級)24,760円43,720円
SBI損保(20等級)19,930円23,310円
アクサダイレクト(20等級)18,420円32,930円
ソニー損保(20等級)14,500円33,420円

共済の「自動車共済」は保険会社の提供する「自動車保険」よりも保険料が安いのが一般的ですが、無料で使える自動車保険の一括見積りで保険料の安い保険会社を選択することで、「自動車共済」よりも保険料を安くすることが可能です。

「自動車共済」の事故時の対応とロードサービスはあまり良いものではないので、保険料が大幅に安い場合を除いて「自動車共済」を選ぶメリットは正直ありません

また「自動車共済」の組合員になるために組合員費用も払わないといけないので管理が面倒になります。

結論: 共済の「自動車共済」にあまりメリットはない

共済の「自動車共済」と各保険会社が提供する「自動車保険」の比較と特徴、メリット・デメリットを紹介してきましたが、正直なところ共済の「自動車共済」にメリットはほとんどありません。

共済の「自動車共済」は保険料(掛け金)が安いとかよく言われますが、最近は、各保険会社から保険料の安い保険会社を簡単に探せる無料の一括見積もりサービスがメジャーなのでこのサービスを使うと、「自動車共済」よりも「自動車保険」のほうが保険料が安くなることも多いからです。

実際の保険料を見積もってみると得なのかがよくわかる

無料なので私もいろいろな条件でよく一括見積りを使っていますが、保険会社によって保険料は場合によっては半額や2倍となることも多いです。

実際に、どの保険会社の保険料が安くいて、自動車共済よりも保険料が安くなるのかは実際に見積もっているしかわかりません

なぜなら保険料が安くなる保険会社は人によって異なるからです。

現在、すでに自動車共済や自動車保険に加入している方も一度現在契約中の内容と同じ条件で見積りをしてみるとどれくらい保険料に差額があるのかが分かって面白いですよ。

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