車両全損時諸費用特約とは、事故などで車が全損になった場合に、廃車にかかる費用や車の買い替えに必要な諸経費(諸費用)を車両保険の保険金とは別に保険金として受け取れる特約です。
車両全損時諸費用特約をつけていると、修理する場合も自動車の修理代が時価額を超えた場合(経済的全損)は時価額が上限の支払い額となりますが修理に必要な金額分は車両保険の車両全損時諸費用特約から支払われます。
そのため実費負担なしで車の修理も廃車も可能となります。
車両全損時諸費用特約の補償金額は、車両保険の金額の10%(20万円万円が上限)が支払われます。全損とは、車の修理代が車両保険金額以上(時価額以上)になった場合の状態をいいます。
たとえばイーデザイン損保(東京海上)の車両全損時諸費用特約では車両保険の金額の10%(20万円が上限)となっています。
超過する修理費用を車両全損時諸費用特約で保険金として受け取る条件は、車の修理費用が車両保険金額(時価額)を超えて全損になっていて、事故の翌日から6ヶ月以内に修理をすることとなっています。車両全損時諸費用特約は実際に修理をしないと保険金を受け取ることができませんので注意が必要です。
車両全損時諸費用特約の補償範囲
車両全損時諸費用特約の補償範囲は下記のようになっています。
廃車にかかる費用は5万円〜10万円ほどかかります。車両全損時諸費用特約を付帯していない場合は自己負担となります。また、買い替えの時の諸経費は一般的車両価格の10%〜20%が諸経費としてかかってきますので200万円の車を購入した場合は20万円〜40万円の諸経費がかかります。
車両全損時諸費用特約をつけていると廃車時も費用も買い替え時の諸経費も車両全損時諸費用特約から保険金が支払われるので負担がとても軽くなります。
廃車と買い替えの各項目 | 費用負担額 | |
---|---|---|
廃車 | レッカー費用 | 5,000円~10,000円 |
解体費用 | 5,000円~10,000円 | |
永久抹消登録(車両登録抹消) | 3,000円~5,000円 | |
買い替え | 取得税、自動車税、重量税などの税金 | 車種や地域、自動車屋によって異なる |
自動車登録費用(ナンバー、車検証) | ||
車庫証明の代行費用 |
- 廃車の場合の諸経費費用合計: 10万円〜15万円
- 自動車の買い替え: 車両価格の20万円〜40万円
廃車をする時に車両全損時諸費用特約で補償される内容
- 車が全損した場合の廃車費用(解体費用)
- 廃車業者(解体業者)までの運搬や引き取り費用
- 抹消得費用
- 全損判定がされた車を修理する場合に、車両保険で不足する金額を補填
- 新車登録後の経過年数に関係なく車両保険に加入してれば適用可能
買い替えに車両全損時諸費用特約で補償される内容
- 自動車取得税
- 自動車重量税
- 自動車の登録費用や代行費用
- 車庫証明の取得費用や代行費用
- 納車にかかる費用
車両全損時諸費用特約の補償金額
車両全損時諸費用特約での補償金額は保険会社によって異なりますが
一般的に車両保険金額の10%(20万円が上限)となっています。
車両全損時諸費用特約の必要性
車両全損時諸費用特約の補償金額は車両保険金額の10%(20万円が上限)となっているため、車両保険の補償金額が50万円を超えるような高い車の場合はつけておいたほうがメリットが大きいです。
逆に車両保険価格が10万円〜30万円などの場合は、車両全損時諸費用特約の補償金額は車両保険金額の10%という補償金額から車両全損時諸費用特約で受け取れる保険金も1万円〜3万円という少しの金額にしかならないのでつけておくメリットは無いといえます。
車両全損時諸費用特約の加入率・付帯率
車両全損時諸費用特約は車両保険に付帯できるオプション扱いとなっていますが、加入率は車両保険の加入者の約6割になっています(イーデザイン東京海上の場合)
車両全損時諸費用特約の保険料(掛け金)は安い
車両全損時諸費用特約を付帯する場合でも車両全損時諸費用特約の保険料である掛け金はとても安いです。また、保険金は指定の口座に振り込まれるので車の諸経費として使っていもいいですし、他のものに使っても何も問題ありません。
車両全損時諸費用特約は非課税のため所得税として計上する必要もありません。
車両全損時諸費用特約で保険金を受け取る条件
車両全損時諸費用特約で保険金を受け取る条件は、
廃車にする場合は、廃車をして車を処分することが条件です。
また修理する場合は、車の修理費用が車両保険金額(時価額)を超えて全損になっていて、事故の翌日から6ヶ月以内に修理をすることが条件になっています。
全損とは次のいずれかの場合に全損扱いとされます。
車両全損時諸費用特約で補償される条件
- 車が修理できないくらい破損している場合
- エアバックが作動した場合
- 車の修理費用が車両保険金額(時価額)を超えた場合
- 車が盗難されて所有者の手元にない場合や見つからない場合
車両全損時諸費用特約で補償対象外となる条件
- 無検挙運転での事故
- 酒気帯び運転での事故
- 地震や津波、噴火などの天災
- 詐欺または横領によって生じた損害
車両全損時諸費用特約付きでも保険料が安い保険会社
車両全損時諸費用特約付きでも保険料が安い保険会社はどれ?
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